就活において採用担当者が非常に嫌う学生がいます。
それは、会話ができないやつです。
こういうことを言うと、「自分はできているから問題ない」と考える人が多いですよね。私自身も学生のときは、キャリアセンターで「面接の練習をしろ」と言われているにもかかわらず、一度も練習しませんでした。妙な自信があったといいますか…
「自分は話すのも上手だし、面接しなくても大丈夫」だと考えていたというのもありますが、なにより他人に自分のESを見せるのが恥ずかしかったというのがあります(笑)
どうせ面接では声高々に演説するにもかかわらず、近しい他人に披露するには抵抗があるというちょっとした若さですよね…(笑)
部活だって試合に向けて練習しますよね。試験に向けて勉強もします。それと同じで面接にだって練習は必要なんです。
目次
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自分では気付かない、落とされる面接
採用基準は企業ごとに異なります。ですが、どの企業にも共通して「こんな面接していたら絶対に落とされる」という最低ラインのようなものはあります。
最低ラインなんて滅多なことでは下回らないと思っているかもしれませんが、案外そうでもないですよ…
①話が長くなっていませんか?
「では、はずはじめに1分で自己紹介をお願いします」
これ、難しくないと思っているかもしれませんが、練習してないと結構な減点ポイントになりがちです。
練習もしないで本当に1分がわかりますか?
1分で本当にあなたの伝えたいポイントを相手に届けられていますか?
ただの過去自慢で終わっていませんか?あなたの能力を伝えられていますか?
どうでしょう?
大抵はあれもこれも説明しようとして1分を軽くオーバーしてしまいます。それどころか5分も6分も自分だけが喋っているという状況だってあります。
面接はあなたの演説をする場ではなく、面接担当者と会話する場だということを肝に銘じておきましょう。
②何を聞かれているか理解していますか?
「あなたの自己PRをお願いします。」
「はい、わたしはこれこれこういう理由でどうのこうの……そんなこんなでこの業界、ひいては御社を志望しています。」
は?
話してる途中で何がなんだかわからなくなってしまったのでしょうか?
面接担当者によっては、「自己PRをお願いします」のようにわかりやすい質問をしてくれないケースも大いにあります。
「あなたの長所は弊社の業務でどのように活かせると思いますか?」
「あなたが学生生活で一番頑張ったこと、そこから得たものが何か教えてください」
「社会に出て、すぐにでも役立てる力はなんですか?」
ほぼ同じことを聞いていますが、ニュアンスが違います。それぞれどこがポイントとなるのかを理解した上で答えるようにしましょう。
③相手に伝わる話ができていますか?
あなたの志望動機も自己PRも、その前に必ず誰かが同じようなことを言っています。
そんな中であなたの印象を強く残すには、話し方や言葉の選び方といったところと、具体的なエピソードで他の人と差別化するしかないんです。
話し方、言葉の選び方は一朝一夕で身に付くものではありません。
ですが「自分の経験を相手に伝える」ことは誰にでもできますよね。あなたがそのスキル、能力を身に付けるまでにどんな考え方があって、どんな努力をして、どんな壁があってどう乗り越えたのか…。
誰にでもできるからこそ、ここで差が出てきます。
部活やサークルでの役職を言うだけで、何をしているか伝えた気になっていませんか?「ダンスサークルの○○局長でした!」「テニスサークルの幹事長をやっていました!」それだけでは具体的にどんなことをしているのかがわかりません…。
「留学を経験したことで行動力が身に付きました!」留学すれば自然と行動力は身に付くんですか?留学中にどんな考え方をして、どう心がけたら行動力が身に付いたのか、そこが聞きたいんです。
話を長くしてはいけません。ですが、そこを意識しすぎて前後の関係がわけわからなくなっていないでしょうか?最低限相手に意図が伝わるよう、どこをどれだけ省略して話すのか、自分で決めておく必要がありますね。
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面接の練習は一人でもできる
上記のようなポイントはなかなか気付きにくいものです。すべての企業が面接のフィードバックをくれるわけではありません。
かといって学校のキャリアセンターや友だちと練習するのも少し恥ずかしい…。
そう考えていても問題ありません。面接の練習は一人でもできますからね!
①実際の面接を録音
私が大学生のころによくやっていたのがこの方法です。
実際の企業の面接に行ったときに、その面接を全て録音してあとで聞いて復習するというやり方です。私は小さいICレコーダーを購入してやっていましたが、スマホの録音機能を使ってもいいと思います。
- 実際の面接の流れを復習できる
- 自分の回答が長いか短いか、説明が十分か不十分かがわかる
- 集団面接、かつ面接が上手い人がいた場合、参考にできる
これらのポイントを冷静な視点で振り返ることができるというのが大きいですね。
「あの時はテンパったけど、こうやって答えてればよかった…」という後悔を、記憶に頼らずに明確に修正することができます。
②一人二役で面接練習
タイトルの通りです。面接官の役も自分でやりながら、面接の練習をするということです。
「はい、では面接を始めます。よろしくお願いします」
「よろしくお願いいたします」
「では、まず最初に○○さんの自己紹介と簡単な自己PRをお願いします」
「はい、○○と申します。自己PRといたしましては…」
これを全て一人でやってみましょう。
自分のスタイルが固まっていないうちは、練習でもブレーキがかかってうまく説明できなかったり、つっかえたりしてしまうものです。
それをスムーズに説明できるよう、何度も一人でやってみましょう。
それができたら、次は少し意地悪な質問を自分にしてみて、それに回答してみる…なんてことをやっているといつの間にか面接が上手くなっています(笑)
余裕があれば、その様子をスマホなどで撮影してもいいかもしれません。
自分ではハキハキしているつもりでも、見てみるとそうでもないな…とか、反対にハキハキしすぎて嘘くさく見えてしまう場合もあります。演説っぽいといいますか…。
それを客観的に見て、修正できるので、撮影して復習するのも良いと思いますよ。
さいごに
面接の練習は一人でもできます。これをやるかやらないかで合否に大きな差が出てくると思います。自分の伝えたいことを明確に、簡潔に話すことは案外難しいものです。練習しないでできる人はよほどセンスがあるんでしょうね…。
特に2番目に挙げた一人二役での練習はかなり効果があるので、是非やってみて下さい!
何度も言いますが、面接は会話です。限られた時間の中でどれだけ自分の情報を相手に伝えることができるかが勝負です。
どれだけ喋っていても伝わらなければ意味がありません。
そこを意識して、何回も何回も練習してみて下さい。もし「書類は通るけど、面接で落ちてしまう…」という方がいれば、この練習をすれば絶対にその状況は改善します!やった分だけ自分の変化が実感できると思いますよ。