減価償却で節税を狙うなら区分不動産は買ってはいけない

本日は、節税目的の減価償却に踏み込んでいきます。
節税目的で新築(または築浅)区分不動産の紹介を受ける方も多いと思います。

 

でも、区分不動産の節税効果(減価償却)は極めて限定的です。
むしろ、無いに等しいと言えるレベルだと個人的には思います。

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減価償却で節税を狙うなら区分不動産は買ってはいけない

一方、木造築古の減価償却はかなり魅力的です。
なぜか?

これら両者の減価償却を定量的に比較すれば、自ずとご理解いただけると思います。

 

まず前提条件を設定してみましょう。
新築区分:価格3,000万円(土地1,500万円, 建物1,500万円)
木造築古:価格3,000万円(土地2,000万円, 建物1,000万円), 耐用年数超
区分について、土地と建物の按分は経験則的に半々のイメージです。

 

木造築古について、積算での建物価格はゼロですが。相続税評価はゼロではありません。土地と建物を相続税評価額で按分すると、大体2対1になります。

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減価償却額を比較

続いて、単年に計上できる減価償却額を比較してみます。定額法で計算します。

新築区分:1,500万円×(1/47)=32万円/年
木造築古:1,000万円×(1/4)=250万円/年

 

全然違いますよね。
新築区分が32万円/年なのに対して、木造築古はその約8倍! 破壊的と言えるほどインパクトがあります。
何故これほどの減価償却費を計上できるのでしょうか?

木造の理由

ポイントは、「耐用年数超えの木造」にあります。
上記の計算式に、そのヒントが隠されています。償却期間が4年になっていますよね?

 

耐用年数を超えている物件の場合、税務上その20%の期間で費用計上することが認められています(私は税理士では無い為、詳細は税理士にご確認くださいませ)。

木造の耐用年数は22年ですから、
22年×20%=4.4年≒4年(小数点以下切捨)
で償却できます。

新築であれば22年かけて償却するところ、4年という短期で償却するため、1年当たりの償却額が大きくなります。結果、節税効果が大きくなるということですね。
軽量鉄骨の耐用年数も22年なので、同様の効果が期待できます。

5年を目安に

ちなみに、期中に購入される方がほとんどだと思いますので、実質5年間は償却目的で保有できます。
5年後に売却して、また新しい木造築古を購入します。

 

これらの物件は減価償却ニーズに完全マッチするため非常に人気があり、瞬く間に売れてしまいます。5年毎に市場に出ては、すぐに消えていきます。

 

節税目的で区分不動産の営業を受けている方、いかがでしょうか?

ちなみに、区分は全くと言っていいほどCFが出ませんが、(場所にも依りますが)木造築古は潤沢に出ます。私はオーバーローンで3,000万円の木造築古物件を購入しましたが、その物件だけで年間CFが150万円近く出ます。つまり、CFを稼ぎながら、同時に減価償却で節税もできるのです。

まとめ

収益不動産を買い進めていくと、節税対策は必ず必要になってきます。
木造築古はポートフォリオの一つとして非常にオススメです。
保有されていない方、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか^^