面接の後半や終盤に面接官から出てくるこの一言…「では、○○さんから何か質問や気になることはありますか?」
そう、逆質問というやつですね。
皆さんは逆質問をどのように捉えているでしょうか?
- 企業の事をもっと詳しく知るために設けられた時間…
- 面接通過や内定を更に近づけるための時間…
多くの方はこのように考えているのではないでしょうか。
私の考えは少し異なります。
この記事のタイトルにもあるように、逆質問の本当の目的は、その企業の「風土」を知ることにあると思っています。
以下で詳しく説明していきます。
目次
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逆質問を重視する企業って本当にあるの?
私自身は逆質問をそこまで重要視しません。気になることがあるなら質問すればいいし、特にないなら質問しなくても構いません。そんなもんです。
ですが、巷では「逆質問で面接官の印象に残る方法!」とか「最近は逆質問を重視する企業が増加傾向に!」みたいな謳い文句を多々見かけます。
私は全く信じていませんよ。
勝負ってその前にもうついてません…?
私が逆質問を重視していない理由は、大体の候補者は逆質問の前に合否がわかるからです。
面接の時間は大抵が30分〜1時間かと思いますが、それだけの時間話していると、その人の合否というのは判断ができます。明確に採用基準が設定されているような企業はなおさらです。
第一印象なのか、経験なのか、やる気なのか…何を重視するかは企業やポジションによってそれぞれ異なるとは思いますが、何を重視するにせよこれだけの時間があれば十分です。
採用基準が明確化していない場合でも、「面接で合否が決まらなかったけど、いい逆質問をしたからこの子は通過させよう!」なんてことはまずないと考えていいと思います。
そんな時は他の候補者との比較で決まるからです。何十人、もしくは何百人といる候補者の中で比較して、あなたの合否が決まります。
「上位半分を次の選考に残す」「Aさんと比較した時にBさんは劣るから落とす」そうやって決められることももちろんありますよ。
逆質問で点数は上がらない
もう一度言いますが、逆質問をする前に、大体の候補者の合否はわかっています。なので、別に質問がなければ「ありません」でいいんですよ。別に無理やり質問を考える必要はありません。
質問が「ありません」はNG!
人事にウケる!逆質問集!
なんて文句をよく見るかと思いますが、その中のどんな質問を面接官にしたところでプラスになることはないでしょう。
元々合格ラインを超えている候補者が何一つとして質問しなかったからといって不合格になることはあり得ませんし、反対に不合格ラインの候補者がいくらやる気を見せるような質問や、業界・会社のことを調べてきているアピールをしたところで合格になることはありません。
どれだけやる気を見せようとしても、どれだけ会社のことを調べても出てくる質問というのは誰もあまり変わりません。そこまで印象に残ることもないと思います。
他の候補者と差別化ができる逆質問というのはそんなに簡単にできるわけではないんですよね。そこを必死に考えるくらいなら、業務に関係する資格の勉強でもしていた方がまだ評価が上がるんじゃないでしょうか。
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逆に企業を面接する気持ちで臨む
企業側にしてみれば、逆質問は「単純に疑問を解決する場」だと思います。
では、面接を受ける側にとってはどんな利用価値があるんでしょうか?
その答えが、この記事のタイトルでもあるあなたの就職基準と照らし合わせることではないかと思います。
下に例を挙げてみますね。
人事は企業の「顔」である
ほとんどの場合、求職者がその企業と接触する際には人事が絡んできます。面接の日程調整しかり、最初の面接しかり…。それは新卒であろうと中途であろうと変わりません。
人事というのは、求職者にとってみればその企業の「顔」なんですよね。人事の対応や雰囲気次第で企業そのものが判断されてしまうわけです。
人事が高圧的な態度をとってきたり、ルーズな一面を見せてしまえば、求職者は間違いなく「あ、この会社は大したことないんだな…」と判断し、志望度はガクッと下がるでしょう。
企業もそのことがわかっていて、それなりに優秀で、愛想のいい人が採用を担当しているケースが多くなっている気がします。
その人事に質問をして丁寧に返答してくれているのか、労働時間や賃金など、働く上で最も大切な部分をごまかしたりせずに説明してくれるのか、担当外の質問の場合は確認して後日メールなどで返答してくれるのか…人事と接することで、その企業の人財に対する姿勢というものが見えてきます。
求職者に対して曖昧な解答を続けるような企業は従業員に対しての姿勢も大差ありません。そこを気にしないのであれば話は別ですが(笑)
自分が本当に大切にしているものを聞く
あなたが就職する上で、または転職する上で大切にしていることはなんでしょう?
就業時間でしょうか?
それとも給料?
仕事内容かまたは休日でしょうか?
人それぞれ働く上でのこだわりはあるでしょうが、そこを確認せずに就職先を決めてしまっても良いのでしょうか?
給料や休日、残業時間などはなんとなく聞きにくいものとして、逆質問では敬遠しがちかもしれませんが、そここそが働く上で最も大切なところだと思いませんか?
上述の通り、逆質問でどんなことを聞いたからといって面接の合否には大して影響しません。思い切って本当に知りたいことを聞いてみてもいいと思います。
面接をしているとよく聞かれるのが、「職場の雰囲気は?」であったり「あなたはどうしてこの会社に入社したんですか?」といったような質問です。
正直、面接担当者の主観でしか説明できないものを聞いたところであなたにとって本当に参考になるとは到底思えません。というよりも、たとえ「社内はとてもいい雰囲気で、みんなが成長意欲を持って仕事に臨んでいます!」なんて説明を受けて、それを100%信用できるでしょうか?(笑)
それよりも客観的な事実で、自分の仕事に直結するようなことを聞いた方が就職先を判断するのにとても有効だと思いませんか?
そして、給料や休日など答えにくい質問だからこそ、面接担当者は誠意を持って答える必要があります。そこを曖昧にしたり、返答してくれないような企業に就職したくはないですよね?
さいごに:企業も求職者も「対等」を忘れてはならない
採用の窓口となってくれる担当者の対応や人柄はどうか?
どんな質問に対してもキチンと返答してくれるのか?
これを通してその企業が採用に対してどのような姿勢なのか、スタッフに対してどういったスタンスなのかという風土が見えてきます。
そんなことはどうでもよくて、とりあえず給料だけは欲しいという人もいるかもしれません。その場合であっても、逆質問でしっかりと確認しましょう。
初任給は低くても昇給の幅が大きいかもしれませんし、その逆もあるかもしれません。
とにかく大切なのは、自分が働く上で一番大切だと思っていることをしっかりと確認するために逆質問はあるということをわかっておいて下さい。
決して、合格率を少しでも上げるためではないんですよ!
企業と求職者の間に差はありません。常に対等な立場で話すことを意識しましょう。企業に採用基準があるように、あなたにも就職基準があるはずです。
今受けている企業が就職基準を本当に超えているのかどうなのか、そこを判断するためにどんな質問をすればいいのか…そんなことを考えると自然と逆質問の内容は決まってくると思いますよ。
少しでも、あなたが本当に満足する企業を選ぶ手助けになれば幸いです。