物質依存という言葉を聞いたことはありますか?
恐らくあまり耳慣れない言葉なのではないでしょうか。
しかし、薬物依存やアルコール依存という言葉は耳にしたことがありますよね。
物質依存とは、薬物やアルコールといった体内に入れる物質に依存してしまう事で、
ギャンブルやゲームといったプロセス依存、恋愛やカルト宗教といった人間関係依存と比較して使用される言葉です。
こちらのコラムでは、この物質依存がどのようにして起きてしまうのか、その特徴はどういうものなのかを紹介しています。
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物質依存とは
物質依存は本質的に精神状態の異常によって引き起こされる病気です。
ある物質を過剰に摂取し続けることによって依存状態に陥ってしまうことを指しています。
※依存症全体の定義については「依存症って何?どこから依存なの?身近に潜む様々な依存症を解説」でお伝えしています。
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物質依存のメカニズム
私たちの脳は、何か自分にとって良い経験をすると、ドーパミンと呼ばれる快楽物質を分泌します。
このドーパミンが分泌されることによって、私たちは興奮し、やる気が出たりします。
私たちの生命活動にはかかせない脳内物質なのです。
ドーパミンはアルコールや薬物を摂取することでも分泌されるのですが、これらの物質による幸福感が記憶として脳内にインプットされると、繰り返し同じ刺激を得ようとして同じ物質を大量に摂取するようになってしまいます。
しかし、同じ物質を繰り返し摂取すると、当初の量では同じ刺激が得られなくなり、どんどん摂取量が増していきます。
このような状態になってしまうと、脳機能が完全に変化してしまっているため、もう元の脳に戻ることはありません。
これが依存症のメカニズムなのです。
物質依存の特徴
物質依存は、物質を直接体内に取り込むため、直接的な健康被害が現れやすいことがその特徴です。
物質に依存してしまう原因としては、人間関係のもつれや、仕事や育児のストレス、友人の勧誘など様々です。
摂取する物質によって、依存度合や症状は大きく異なりますが、物質依存が深刻化するとによって次の様な日常生活への影響が現れるようになります。
・脳機能の変化
・渇望感
・慢性的な不安、落ち込み
・ストレスの増幅
・幻覚症状
・離脱症状(不眠、頭痛、発汗、全身の震え)
物質依存に分類される様々な種類の依存症
物質依存に分類される依存症は以下のようなものがあります。
・薬物依存症(違法ドラッグ、向精神薬など)
・アルコール依存症
・カフェイン依存症
・たばこ依存症
・過食症
まとめ
こちらのコラムでは物質依存について簡単に説明してきました。
具体的な物質依存の症状や克服方法については、個別の症例別に掲載していますのでそちらをご覧ください。