あなたがスマホゲームに費やした時間とお金はどれほどのものでしょうか?
スマホゲームには依存性があり、あなたの心理を操る要素が含まれています。
もはやゲーム依存は子供だけの問題ではなく、大人にとっても大きな社会問題になっています。
その証拠に、WHOが「ゲーム障害」として公式に認めているほどです。(2017年12月)
また、2018年には国際疾病分類に加えられるそうです。
しかし、スマホゲームが完全に悪だと言い切れない事実もあります。
ゲームを通して認知能力や集中力、さらにはコミュニケーション能力を高めることができますし、働く現代人のストレス解消に一役買っているのも事実です。
つまり、頭ごなしにスマホゲームを否定するのではなく、上手に付き合っていくことが重要なんですね。
そこで今回の記事では、どうしてもスマホゲームがやめられないあなたに、スマホゲームと上手に付き合っていくための方法をお伝えします。
目次
- 1 なぜスマホゲームに依存してしまうのか
- 2 ゲーム依存から抜け出せない7つの理由
- 2.1 ゲーム依存から抜け出せない理由1:サンクコストの錯覚の影響があるから
- 2.2 ゲーム依存から抜け出せない理由2:人間関係依存の影響があるから
- 2.3 ゲーム依存から抜け出せない理由3:インターネットがつながる場所であれば、どこでもできるから
- 2.4 ゲーム依存から抜け出せない理由4:エンディングが無いので、延々に続けてしまうから
- 2.5 ゲーム依存から抜け出せない理由5:新しい武器やキャラクターが増えていくから
- 2.6 ゲーム依存から抜け出せない理由6:珍しいキャラクターやアイテムを入手すると快楽を感じ、またやりたくなるから
- 2.7 ゲーム依存から抜け出せない理由7:課金しなければ、基本的に無料で遊べるものが多いから
- 3 少しのゲームは脳に良い!?
- 4 スマホゲームと賢く付き合うための方法5選
- 5 まとめ
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なぜスマホゲームに依存してしまうのか
まずスマホゲームと上手に付き合うためには、依存のメカニズムについてしっかりと理解しておく必要があります。
人間の脳は生きる上で生物としての役割を全うするために、ある刺激に対して快楽を感じるようにインプットされています。
その生物としての役割は、「自分自身の生命を守ること」と「子孫を残すこと」です。
つまり、食事をする事やセックスをする事に快楽を感じることは上記の役割を全うするために備わっている機能なのです。
また、人間は他の人間と協力してコミュニティを築いて、自分や子孫の安全を確保してきました。
その人間特有の生き方が、承認欲求を満たすために社会的報酬を得ようとするようになったのです。
ゲームにおける快楽はまさにこの承認欲求が満たされることにあります。
例えば、あなたも難しいクエストをクリアしたり、レアなキャラクターや武器を入手して、オンライン上の仲間やゲームの演出に称賛された経験があるのではないでしょうか?
特に現実世界において、仕事や人間関係がうまくいっておらず、自分に自信が無くなっていたりすると、ゲーム内で満たされようとして依存してしまうケースが多いのです。
ギャンブル依存も同じですが、現実世界でうまくいっていない人ほど、現実以外のところで何かにどっぷりとはまり込んでしまうわけです。
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ゲーム依存から抜け出せない7つの理由
ゲーム依存から抜け出せない理由は以下に挙げた項目のようにいくつか存在します。
- サンクコストの錯覚の影響があるから
- 人間関係依存の影響があるから
- インターネットがつながる場所であれば、どこでもできるから
- エンディングが無いから
- 新しい武器やキャラクターが増えていくから
- 珍しいキャラクターや武器を入手すると快楽を感じ、またやりたくなるから
- 課金しなければ、基本的に無料で遊べるものが多いから
ゲーム依存から抜け出せない理由1:サンクコストの錯覚の影響があるから
心理学用語でサンクコストの錯覚というものがあります。
このサンクコストの錯覚とは、すでに投資してしまった事実に引っ張られて、合理的な判断ができなくなってしまう事です。
例えば、あなたがクレーンゲームで1000円の価値もなさそうな景品に1000円以上使ってしまっています。
「ここまでお金を使ってしまったんだから、景品を取るまではやめられない!」
はい、この考え方がサンクコストの錯覚ですね。
これと同じ状況がゲーム依存の原因としても起こります。
例えば、プレイ時間が100時間以上で、頑張ってレベルを上げたキャラクターがいたりすると、ここでやめてしまうのはもったいないと思ってしまいませんか?
しかも、それが課金ゲームだったりすると、時間だけではなくて、お金も投資しています。
この様な場合には、サンクコストの錯覚が強く働いて、合理的な判断ができなくなってしまうのです。
ゲーム依存から抜け出せない理由2:人間関係依存の影響があるから
仲間と繋がれるオンラインゲームに限った話ですが、ゲーム内の人間関係がゲーム依存の原因になっている場合があります。
オンラインゲーム上の仲間とは一緒に冒険に出かけたり、協力してバトルしたりと、仮想世界とはいえさまざまな場面でお互いの関係が親密になっていきます。
いつも同じメンバーでゲームしていると、いざ自分がゲームに参加しなくなると、仲間からの称賛や友情が失われてしまうと考えてしまうのです。
以上の事から、依存症は大きく分けて、物質依存・プロセス依存・人間関係依存の3パターンに分類されますが、ゲーム依存はプロセス依存と関係依存が複雑に絡み合った依存症と言えるのではないでしょうか。
ゲーム依存から抜け出せない理由3:インターネットがつながる場所であれば、どこでもできるから
やめられない理由としては、やはり手軽にプレイできることが挙げられます。
ご存知の通り、スマホゲームはいつでもどこでも、ネット環境にさえいればプレイすることができます。
僕がド○○ンクエストスーパーライトにハマっていたときは、友達との旅行先でもずっとプレイしていて、こっぴどく怒られてしまった経験があります。
今考えると、まったくのクズエピソードですね。。。
ゲーム依存から抜け出せない理由4:エンディングが無いので、延々に続けてしまうから
これもオンラインゲームに多いケースですが、エンディングの無いパターンです。
エンディングが無い、つまり、終わりがないためいつまでも延々に続けられてしまうという事です。
しかも、ただ終わりがないだけではありません!
ゲームの内容がどんどんアップデートされていきます。
ゲーム依存から抜け出せない理由5:新しい武器やキャラクターが増えていくから
そう、アップデートの度に新しい武器やキャラクターがどんどん追加されていきます。
そのため、際限なくガチャ(ゲーム内で引けるガチャガチャ)を引いたり、新しい敵を倒しに行ったりしてしまうのです。
ゲーム依存から抜け出せない理由6:珍しいキャラクターやアイテムを入手すると快楽を感じ、またやりたくなるから
課金ゲームにはまってしまう大きな原因ですが、100回引いて1度出るか出ないかという珍しいキャラやアイテムをガチャで入手すると、脳が快楽物質のドーパミンを放出し、幸福感を感じます。
この現象はギャンブルのそれとよく似ています。
パチンコの場合は、当たりを引くか引かないかというドキドキ感、スリルに脳が興奮し、実際に当たり(利益)を引くと一気にドーパミンが放出されて快楽を感じます。
さらに、人間の脳は利益そのものだけでなく、「利益の予告」に対してもしっかり反応します。
パチンコの場合は、光と音の演出によって遊戯者の脳を興奮させます。
では、ゲームの場合はどうでしょう。
僕が良く遊んでいたド○○ンクエストスーパーライトとパズ○ラを例にしてみましょう。
どちらもガチャでキャラクターを引き、そのキャラを育てて、ゲーム内で使用することができます。
ガチャもパチンコと同じように、次に何が出るかというスリル感があります。
さらに、当たりを引いた場合は、金地図や金卵(ハズレは銀や茶色等)が出てきて、「利益の予告」演出もばっちり用意されています。
得られる利益は、お金や景品といった現実世界で使用できるものではありませんが、十分ユーザーを依存症にしてしまう魔力を秘めているのです。
ゲーム依存から抜け出せない理由7:課金しなければ、基本的に無料で遊べるものが多いから
しかし、大半のオンラインゲームは無料で遊べてしまう事も依存症になる原因と考えられます。
初めのうちは、無料でかなり遊べますが、ゲームを進めていくうちに、もっと強いキャラクターやアイテムを手に入れたいと思うようになり、ついつい課金してしまうのです。
初めは無料で遊ぶつもりだったのが、少しづつ課金していくようになり、今では月に5万、10万消費してしまっているというケースも少なくありません。
こうなってしまうと、前述したサンクコストの錯覚も働き、泥沼に陥ってしまうのです。
少しのゲームは脳に良い!?
しかし、僕はゲームが悪いものだとは思いません。
むしろ、ゲームから学ぶことも多いと思います。
冒頭でも記載した通り、仲間との協力プレイができるゲームでは、コミュニケーションの能力の向上に効果的でしょう。
また、ストレス社会に生きる我々現代人の癒しになっているかもしれません。
実際にアメリカのジュネーブ大学では、アクションゲームが認知力の向上に効果があることを偶然に発見されています。
1日1時間程度のプレイ時間で、十分効果が見られるそうです。
つまり、何が言いたいかというと別に無理やりゲームを完全に断ち切る必要はないのです。
うまく他の活動とバランスを取って、遊べばいいだけなのです。
ちなみに、アメリカの小児学会と国立メディア&ファミリー研究所は、1〜2時間/日までのプレイ時間を推奨しています。
スマホゲームと賢く付き合うための方法5選
私がおすすめするスマホゲームと賢く付き合いための方法5選です。
私がゲームに依存していたときは以下の方法を試していました。
1.自分が今やってみたい事をすべて書き出す
2.ゲームで費やした時間とお金を算出してみる
3.現実世界で承認欲求が満たされる事をしてみる
4.ゲームに関する新しい情報を遮断する
5.オンライン上の仲間に別れを告げる
※どうしてもやめられない場合にはアンインストール
スマホゲームと賢く付き合うための方法1:自分が今やってみたい事をすべて書き出す
先に述べたゲーム依存症になってしまう人の特徴としては、現実世界で承認欲求が満たされていない人であったり、孤独を感じている人という事でした。
もし、あなたがゲームの世界で生きることに十分満足しているのなら、その生き方で良いと思います。
しかし、このページに来ているという事は、やはり現実世界に戻らなくてはならないという気持ちを持っていることだと思います。
そして、恐らく自分にもあまり自信が無いし、特にやりたい事や夢もないのでは?
でも、そんなことはありません!
あなたも必ず何かしら「こうなりたい!こういうことをしてみたい!」という願望があるはずです。
以前、ホリエモンがこんなことを言っていました。
やりたいことが無いっていうけど、やりたいことが無いんじゃなくて、絶対にできないと思って選択肢から簡単になくしてしまっているだけ。
あなたも実はほかにやりたいことがあるのでは?
せっかくなら心の底から楽しめるようなことした方が幸せじゃないですか?
だまされたと思って、ぜひ一度自分のやりたいことをブレインストーミングしてみてください!
予想以上にたくさん出てくると思いますよ!
ブレインストーミングをするときのコツは、質より量を意識して、どんな些細なアイデアでもバカみたいなことでもすべて肯定して、ひたすらアイデアを出し続けることです。
出し尽くしたと思ったら、その中から優先順位を立ててみてください。
きっとこのページに来たあなたは、潜在意識の中では他にやりたいと思っていることがあるはず。
いかがでしたか?
ゲームなんて上位に来なかったでしょう。
スマホゲームと賢く付き合うための方法2:ゲームで費やした時間とお金を算出してみる
ゲームに依存していると自覚しているあなたは、まだ冷静な判断ができている事でしょう。
冷静なうちに、一度自分がどれくらいゲームに時間とお金を費やしたかを計算してみてください。
もっと冷静になるはずです。
そして考えてみてください。
その時間でほかに何ができたか、そのお金で何が買えたかを。
スマホゲームと賢く付き合うための方法3:現実世界で承認欲求が満たされる事をしてみる
何度も重複しますが、ゲーム依存のあなたはゲーム世界で承認欲求を満たそうとしている可能性が非常に高いです。
しかし、断言します。
リアルな社会的報酬、つまり、誰かに「ありがとう」とお礼を言われたり、「すごいね」と褒められた方がより大きな社会的報酬になります。
社会的報酬を受けると、あなたの自信がつきます。
うしろめたさもない確実な自信です。
別に奉仕活動をしろというわけではありません。
どんなことでも構わないので、まずはあなたの半径5メートル以内の人から幸せにしてみませんか?
きっとゲーム以上に熱中してやりがいが持てる事に出会えるはずです。
スマホゲームと賢く付き合うための方法4:ゲームに関する新しい情報を遮断する
オンラインゲームはすぐにアップデートされて、新しいステージやキャラクターが追加されます。
やはり、常に情報を見ていると、新しいキャラクターが欲しくなりますよね。
ここは思い切って、ゲームの情報を遮断してしまいましょう。
スマホゲームと賢く付き合うための方法5:オンライン上の仲間に別れを告げる
あなたのプレイしているゲーム内には仲間がいますか?
もしいるというのなら、しっかりと別れを告げなければなりません。
仲間もいきなりあなたがオフラインになってしまったら、心配するかもしれません。
仲間がいると、プレイ時間を減らす、もしくは完全にやめる踏ん切りもつきにくくなるのではないでしょうか?
仲間からも連絡が来るでしょう。
そのような状態で本当にやめれるでしょうか?
自信がないのであれば、いつまでもオンライン上の人間関係に依存せずに一歩前へ踏み出しましょう!
※どうしてもやめられない場合にはアンインストール
これは最後の手段ですが、どうしてもやめたいのにやめられないのであれば、強制的にシャットダウンするしかありません。
やるからにはバックアップを取ったり、再復帰のためのパスワードなど残してはいけません。
きれいさっぱり消去してください。※自己責任でお願いします。
積み上げてきたデータが一気に消えれば、サンクコストの錯覚も起こらず、以外にも冷静になれる事でしょう。
小さい頃に誤ってデータを消してしまった経験がある人ならわかると思いますが、頑張ってクリアしてきたデータが消えたとき、もう二度と初めからやろうと思わなかったでしょう。
まさにその時と同じ状態にしてしまうのです。
まとめ
どれも当たり前なことばかりだったと思いますが、ぜひスマホゲームとの付き合い方を今一度考え直してみてください。
本当はほかにもやりたいことがあるのに、ゲームに依存してしまったばかりにあなたの将来が変わってしまい、後々に後悔してしまう事だけは避けなければなりません。
別に僕の価値観を押し付けているわけではありません!
あなたが変わらなければならないと考えているのなら、思い立った日が吉日です。
ぜひ、上記で挙げたスマホゲームとの付き合い方5選+1を参考にしてみてください!