体臭がきついことに悩む方の多くが、腋の臭いについても悩んでいる場合がほとんどです。腋の汗が原因で起こるこの臭いは、「ワキガ」や「脇臭症」と呼ばれるれっきとした病気でもあります。
たかが臭いといえども当人にしてみれば、人付き合いが怖くなるほどの深刻な悩みであることは、まず間違いありません。
深刻に悩みすぎるあまり手術で解決を図ろうとする方もいますが、大金をかけずに臭いを軽減できる対策があることを、あなたはご存知でしょうか。
そこで今回の記事では、人前で怖くて腕をあげれないほど腋の臭いに悩む方に向けて、お金をかけずに実践できる臭い対策について解説します。
手術という大きな決断に踏み切る前に、まずはこの記事で紹介する対策から試してみてはいかがでしょうか。
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1.腋の臭いが発生するメカニズムを知ろう
腋の臭いというと脇汗自体が臭うイメージを持つ方もいるかもしれませんが、実際はそうではありません。
具体的な対策へと話を進める前に、まずは腋の臭いが発生する原因とメカニズムについて確認しておきましょう。
腋の臭いの原因は主に3種類ある
腋の臭いが発生する原因としては主に3種類あり、以下の要素が相関的に結びつくことで腋の臭いがきつくなることが分かっています。
汗の質
脇に多く分布する汗腺として知られるアポクリン腺は、偏った食事内容やお酒・タバコといった生活習慣によって刺激されやすい特徴があります。
脇汗の中に臭いの原因となる成分が混じるほど、常在菌に分解された際に強烈な臭いを放ちやすくなります。
汗の量
腋の臭いに悩む方の多くが、人一倍脇汗をかきやすいことが分かっています。脇汗の量が多いと常在菌のエサも増えるため、腋の臭いがきつくなりがちです。
皮膚の常在菌
アポクリン腺から出る汗自体はそもそも無臭なのですが、腋に付着した常在菌が汗を分解することで初めて、腋の臭いが発生します。
この常在菌に比例して汗を分解した際に出る臭い成分の量が多くなるため、腋の臭い対策では殺菌効果を狙った対策も必要とされます。
腋の臭いは性別や年齢と無関係
また腋の臭いは性別や年齢と無関係な場合が多く、日本人では10人に1人だけが遺伝的なワキガで悩んでいるとされています。
すなわち残りの9人は遺伝とは無関係に、自らの生活習慣により腋の臭いをきつくしている場合がほとんどなのです。
こうした情報を踏まえた上で、次章では具体的な対策について紹介していきます。
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2.腋の臭い対策を考えよう
腋の臭い対策をより効果的なものにする上で大切なのが、①汗自体の質改善、②細菌類の殺菌、③洗濯の仕方の3要素のいずれかを満たすことです。
これらの3要素に考慮した臭い対策の具体例としては、以下の内容が挙げられます。
汗をかく前に制汗クリームを塗る
制汗作用のある商品にはスプレータイプもありますが、スプレータイプを多用しすぎると汗腺を逆に刺激してしまい、臭いをより強烈にしてしまうリスクが高くなります。
同じ制汗作用のある商品を選ぶならば、肌に密着して持続的に効果を発揮しやすいクリームタイプがおすすめです。
食事内容を見直す
アポクリン腺から分泌される汗はタンパク質や皮脂、鉄分などを豊富に含みます。
特に皮脂については脂質を過剰に摂取することで分泌が盛んになりやすいため、腋の臭いに悩む方はなるべく控えた方がいいでしょう。
それに対して体臭を抑えてくれる食品も少なからずあるため、そちらの食品については積極的に取り入れていきたいところです。
上記した食品の具体例としては以下の通りです。
・臭いをきつくする食品
→バターやチーズといった乳製品、肉類、卵、ジャンクフード、揚げ物、香辛料など
・臭いを抑えてくれる食事
→オリーブオイルやごま油といった植物油、お酢、ショウガ、梅干しやひじきといったアルカリ性食品など
食事内容だけで腋の臭いを完全に解決できる訳ではありませんが、日頃の食事内容を改善するだけでも一定の効果を見込めます。外食の多い方では難しいかもしれませんが、できる範囲で取り組んでみるといいでしょう。
脇毛を剃る、もしくは短くする
脇毛が伸びていることで腋が蒸れやすくなり、臭いがさらに酷くなることも考えられます。
特に制汗クリームを使用する場合では直接皮膚に塗らないと十分な効果を発揮しにくいため、脇毛はできる限りないに越したことはありません。
男性の方で脇毛を剃ってしまうことに抵抗がある場合には、可能な範囲で短く切るだけでも、長いままよりは臭いを抑えやすくなります。
保湿力の高い石鹸を選ぶ
高い殺菌作用や消臭効果がある石鹸の中にも、皮脂や常在菌を取りすぎるあまり皮膚のバリア機能を損なう商品が混じっている場合も考えられます。
使用後に肌がつっぱる感覚があるものは避けて、なるべく保湿力の高い石鹸を選んで使うことをおすすめします。
また力強く擦りすぎても皮膚が傷みやすく臭いの原因になることがあります。
腋を含めて体を洗う際には優しく、丁寧に洗うことを心がけましょう。
使い捨ての専用パッドを活用する
前述したように脇の臭いがきつい方ほど、脇汗が多くなる傾向にあります。
そのため出かける際に使い捨ての専用パッドを着けておくことで、臭いだけでなく汗ジミ対策としても効果的です。また専用パッドを日頃から使用することで、後述する洗濯物の臭い対策にも役立ちます。
3.腋の臭い対策では洗濯も大事
腋の臭い対策を考えるにあたって、上記の内容以外でも重要な要素がもう一つあるとすれば、それは洗濯です。
腋と長時間触れている衣服は脇汗が大量に染み込んでおり、腋から衣服に移動した常在菌が持続的に臭いを発生させることにもなりかねません。
また通常の洗濯用洗剤だけでは常在菌を完全に取り除くことはほぼ不可能なため、以下の手段を利用して臭い対策をしていく必要があります。
台所用洗剤をあらかじめ使う
汗ジミの原因である黄ばみには皮脂が多く含まれているため、台所用洗剤の原液を黄ばみ部分に塗り込んでから洗濯するだけでも臭いや汚れが落ちやすくなります。
界面活性剤の作用により皮脂が取り除きやすくなるため、脇汗以外でも臭いが気になる洗濯物で効果を発揮してくれます。
重曹水でつけ置きしてから洗濯する
また臭いが頑固に染み付いているようであれば、重曹水を用意して1〜2時間程度つけ置きしてみてもいいでしょう。
重曹水の作り方としては、洗い桶一杯分の水に対して重曹小さじ1杯程度を溶かすだけです。重曹には消臭・皮脂分解作用があるため、台所用洗剤を使うのと同様の効果が得られます。
干す際には殺菌作用のあるスプレーを吹きかける
また洗濯物を干す際に殺菌作用のあるスプレーを吹きかけると、洗濯物に付着した細菌まで殺せるのでより確実に臭い対策しやすくなります。
汗の臭い専用スプレーとして販売されているので、より確実に臭い対策をしたい方は購入を検討してみてもいいかもしれません。
まとめ
腋の臭いは生活習慣を変えるだけでもかなりの効果が現れます。
そのため臭いが出る前に予防できるよう対策することが大切です。
また洗濯物に付着してしまった臭いについても、なるべく早期に対策することで比較的簡単に臭いを落としやすくなります。
腋の臭いを怖がるあまり今は腕をあげれない方でも、これらの対策を日頃から行うことで臭いに悩む日々から脱出できる日も近づきます。
効果の真偽を疑う方ほど、ぜひ一度お試しください。